日本で「偏差値」と言えば「学力偏差値」をさすことがほとんどです。
この学力偏差値を考案したのが、桑田昭三さんという元中学教師だということをご存知でしょうか。

今回はこの偏差値の産みの親とも言える桑田昭三さんについてご紹介したいと思います。

東京都の中学校の理科教諭だった桑田昭三さんは指導する生徒の高校受験失敗という経験をバネに、生徒の学力を客観的に評価できる指標づくりに情熱を注がれたそうです。試行錯誤の末、編み出したのが統計学や心理学で使われていた「偏差値」を学習指導に応用することでした。

1957年、偏差値で成績を評価する手法を期末、中間などの校内テストに初めて導入。生徒の学力が正確に把握でき、これをもとに指導して高校受験の実績は目に見えて上がっっていったそうです。

『当時の受験校選びはベテラン教師の経験と勘が頼り。教師の言葉は生徒、父母にとっては「ご託宣」のようなものだった。それが偏差値によって目に見えるようになった。』とご本人は語っておられます。

その後、偏差値は「便利な指標」として、またたく間に全国に広がっていきました。
評判を聞きつけたテスト業者にも使用され、学校の枠を超えたテストに応用された偏差値は独り歩きを始めます。高校は合格ラインの偏差値によって序列化され、中学校ではこれに合わせてランク付けした生徒を高校に送り込むようになっていきました。

こうして「偏差値教育」と批判される偏差値偏重の進路指導が行われるようになったことは記憶に新しいと思います。